「日本」とは何か
豆瓣
日本の歴史 00
網野 善彦
简介
日本中世史に新たな地平を拓いてきた網野善彦が、編集委員として参加している全26巻の日本通史「日本の歴史」の第00巻として著した日本論である。
これまで自明なこととして扱われていた「日本」の起源と地理的範囲、日本列島に限定されていた縄文文化や弥生文化を、北方アジアや朝鮮半島との関係から見直し、基本的用語を問い直す必要があるというのである。また、主従関係、貨幣制度、差別意識などの地域的相違を明らかにすることで、「均質な日本人」という常識の盲点を指摘している。さらに、記紀神話の豊葦原瑞穂国から、班田収受や公地公民といった律令制度、中世の荘園、江戸時代の士農工商制度、明治の地租改正、戦後の農地改革に至る土地所有制度の変遷をたどることによって、日本は農民中心の農耕社会とする従来の日本社会史に疑問を投げかけている。
有史以来、日本列島は北方アジア、朝鮮半島、琉球列島、中国大陸とダイナミックな交流があり、列島内部でも活発な地域間交流があったことが、現在の「日本」を形づくっているとする。
網野史観の全体像を1冊にまとめた格好の入門書といえる。
目录
第1章 「日本論」の現在(人類社会の壮年時代;日本人の自己認識―その現状)
第2章 アジア大陸東辺の懸け橋―日本列島の実像(アジア東辺の内海;列島と西方地域の交流;列島の北方・南方との交流;東方の太平洋へ;列島社会の地域的差異)
第3章 列島社会と「日本国」(「倭国」から「日本国」へ;「日本国」とその国制;「日本国」と列島の諸地域;列島諸地域の差異;「日本・日本人意識」の形成)
第4章 「瑞穂国日本」の虚像(「日本は農業社会」という常識;「百姓=農民」という思いこみ;山野と樹木の文化)
第5章 「日本論」の展望(「進歩史観」の克服;時代区分をめぐって)