現代日本文学「盗作疑惑」の研究
豆瓣
ISBN: 9784569621500
作者:
竹山 哲
出版社: PHP研究所
发行时间: 2002
-4
装订: Hardcover
页数: 233
「禁断の木の実」を食べた文豪たち
竹山 哲
简介
他人の日記や聞き書きを「リライト」したものを「創作」といえるのか。現代なら盗作といわれても仕方のないものが「文学」ともてはやされたのはなぜか。以上の問題意識をもって、著者は、田山花袋『田舎教師』、森鴎外『羽鳥千尋』『阿部一族』『高瀬舟』『渋江抽斎』、徳冨蘆花『竹崎順子』、井伏鱒二『ジョン万次郎漂流記』『黒い雨』、太宰治『女生徒』『斜陽』などの作品を俎上に乗せ「創作性」を分析した。その結果、いずれの作品も(文学的評価はいざ知らず)著作権法に照らして問題ありと疑問を投げかける。とくに森?外は、しばしば他人の書いた文章に手を入れて自分の作品に仕上げる「常習犯」でもあった。では、彼ら文豪たちはどんな「手口」で他人の著作物を「添削」したり「リライト」したのか。本書にはその「手口」が克明に記されている。文藝評論家の谷沢永一氏も絶賛、「世に盗作のタネは尽きまじ」という、これまた刺激的な解題を寄稿している。