アイヌ通史
豆瓣
「蝦夷」から先住民族へ
Race, Resistance and the Ainu of Japan
リチャード・シドル 译者: マーク・ウィンチェスター
简介
辺境の民から搾取の対象へ、そして人種的に劣った「滅びゆく民」へ、また単一民族神話における不可視の存在へ……。アイヌを従属化していった和人と、そのプロセスに介入・抵抗し、自らを先住民族として再定義してゆくアイヌの複雑に交差する歴史。コロニアリズム/レイシズム研究を導入した画期的アイヌ史、待望の翻訳。
contents
謝 辞
日本語版への序文
序
凡 例
地 図
第一章 「人種」、エスニシティとアイヌ
近代日本における「人種」と国民
先住民族、創られたインディアン――競合する歴史
第二章 夷人と鬼
初期の表象
松前藩
夷人を教化する――蝦夷地における幕府
犬と人間
一九世紀のアイヌの表象
第三章 旧土人
蝦夷地の変貌――異域から内国植民地へ
開拓と移民政策
初期のアイヌ政策と強制移住
一八九九年の北海道旧土人保護法
第四章 滅びゆく民族
学者たち
役人と教育者
「滅びゆく民族」の表象
第五章 瞳輝く――アイヌの抗議と抵抗(一八六九年~一九四五年)
初期の対応と対抗
アイヌと大正デモクラシー
教師と詩人とキリスト教徒と――アイヌの社会運動(一九一八年~三〇年)
アイヌ協会とアイヌの活動の体制への取り込み
他のアイヌの運動――近文と樺太
旧土人保護法の改正
第六章 アイヌ解放と福祉植民地主義――新しいアイヌの政治と国家の反応
アイヌ協会の再興
高度経済成長期におけるアイヌ
「人種」と戦後日本におけるアイヌ
新しいアイヌの政治と国家の反応
第七章 自らのために歩み始める――アイヌの民族(ネーション)の出現
アイヌの民族性(ネーションフッド)の奮起
アイヌ新法――新しいネーションのための新しい法律
結語――一九九〇年代におけるアイヌ
補 章 画期的な出来事か――一九九七年のアイヌ文化振興法とその影響
アイヌ文化振興法の系譜
アイヌ文化振興法と文化とアイデンティティ
アイヌ文化振興法後のアイヌの政治
結 論
原 注
あとがき
訳者解題 マーク・ウィンチェスター
参考文献
付録 北海道旧土人保護法/アイヌ民族に関する法律(案)(抜粋)/アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律および附帯決議/アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律および附帯決議
索 引