福沢諭吉と丸山眞男
豆瓣
「丸山諭吉」神話を解体する
安川 寿之輔
简介
「日本の民主主義の先駆者」という福沢諭吉像は、丸山眞男による福沢研究の圧倒的な影響の下に形成された。だがその福沢像は、丸山のきわめて主観的な読み込みで造られたものだった。ある研究者はそれをさして「丸山諭吉」と呼んだ━━。
「典型的な市民的自由主義」の思想家・福沢諭吉。これが丸山眞男が造形し、確立した福沢像だった。しかし福沢は、天皇の統治権と統帥権、神聖・不可侵をうたった「大日本帝国憲法」をくりかえし手放しで賛美し、「教育勅語」も積極的に受容した。丸山の福沢像は、こうした事実を完全に無視し、福沢の著作の都合のいい部分だけを取り上げ、勝手な読み込みによって造りあげた虚像だった。
『福沢全集』にもとづく諭吉の実像を明らかにするとともに、丸山につづき丸山の“学問的権威”に拝跪した研究者たちによって造られた虚偽の福沢諭吉像を打ち砕いた衝撃の本!
目录
1 福沢諭吉の「大日本帝国憲法」=「教育勅語」体制評価―丸山真男の無視した福沢の重要論説(“『文明論之概略』=福沢の原理論”の破綻を示すもの―「日本国会縁起」「国会の前途」;「大日本帝国憲法」=「教育勅語」の賛美と積極的肯定)
2 「大日本帝国憲法」=「教育勅語」体制受容への福沢の思想的道のり(福沢の忠孝思想―儒教主義「反対論」の中身;初期啓蒙期自体の福沢の限界と変容の兆し ほか)
3 初期啓蒙期・福沢の思想の見直し―「天は人の上に人を造らず…と云へり」再考(思想史研究の方法―丸山真男の場合;「天は…と云へり。」問題 ほか)
4 福沢諭吉をどう評価するか―近代日本最大の保守主義者の素顔と思想(素顔の福沢諭吉;思想家・福沢諭吉は転向したのか ほか)