细竹舟
豆瓣
ささら笹舟―明智光秀の光と影―
简介
解 説
逆臣、謀反人の烙印を押されている悲運の将、明智光秀は謎に満ちた人物である。 この作品は、「本能寺の変・正親町天皇関与説」を根底に、人間の生きざまを鋭く見 つめる谷正純が、新解釈で描く人物伝。明智光秀と彼の影武者、その光と影の二人を 同じに愛してしまった、妻・熙子との愛の物語である。
物 語
美濃国・明智城落城以来、明智家再興を図り諸国を遍歴すること二十余年、光秀は 念願かない、織田信長の知行を得、近江・坂本の地に城を構えていた。しかし、信長 は光秀の才能を認めながらも、沈思黙考な常識人である光秀に嫌悪感を持ち、ことあ る毎に罵声を浴びせていた。そんな光秀を支えていたのは妻・煕子、家老・溝尾庄兵 衛、明智左馬助秀満はじめ明智五人衆と呼ばれる家臣団、そして生まれた時から光秀 の影武者として育てられた妻木幸四郎だった。幸四郎は名を捨て、己を捨てて“影” として光秀のために生きていた。影武者の存在を知る者は、溝尾庄兵衛だけで、煕子も知らされてはいなかった。
度重なる信長の仕打ちに耐え兼ねた光秀は、“影”の諌めにもその心は納まらず、 “影”に後を託して“影”が隠れ住む隠し部屋へと去って行く。光秀になりすまし、 下知を下す幸四郎。だが、煕子にはその存在が知れてしまう。
信長の暴挙は止まることを知らず、ついに朝廷をも巻き込む事態となる。明智家の 存亡にもかかわり、幸四郎は奔走するのだった。そのとき光秀が姿を現し言い放つ。 「明智が天下を取るのではない、朝廷のため、民のために織田信長を打つのだ」と。 「敵は本能寺にあり」、その言葉に、一万三千の明智軍は奮い立った…。