中国朝鮮族の言語使用と意識 豆瓣
中国朝鮮族の言語使用と意識
作者:
髙木 丈也
出版社:
くろしお出版
2019
- 11
中国東北地方に住む中国朝鮮族の言語と使用意識について、著者が単身、現地を巡って独自に行った調査をもとに記述言語学的・社会言語学的観点から分析を行う。平成30年度新村出記念財団、刊行助成を受けて刊行。◼️「序章中国朝鮮語研究への招待」よりまず【言語使用編】では、筆者が2014年以降、朝鮮族の集住地域や散在地域、あるいはソウルにおける朝鮮族の集住地域で行なってきた方言談話資料(一部、書きことば資料)を主に形態論的観点から分析する。第1章、第2章では吉林省(延辺朝鮮族自治州)、第3章、第4章では遼寧省、第5章、第6章では黒龍江省で採録した談話資料を分析し、基層となる朝鮮半島の方言がどの程度保存されているか、さらには漢語(中国語)や韓国語(ソウル方言)といった他言語、他変種(language variety)をどのように受容し、言語使用を行なっているかについて社会言語学的に分析することで、共時態としての朝鮮族の言語存在様式をマクロに把握することを目指す。また、第7章では韓国 ソウルで採録した談話をもとに中国朝鮮語話者と韓国語(ソウル方言)話者の接触場面における言語使用について、第8章では主に吉林省の朝鮮族高校生の書きことばの使用状況について分析を行なう。さらに【言語意識編】では、2015年以降に筆者が中国朝鮮語話者を対象に実施した質問紙調査について分析を行なう。第9 章では主に吉林省、第10章では遼寧省、第11章では黒龍江省に居住する朝鮮語話者、その中でも特に若い世代の言語意識を分析する。また、第12章では北京、広東省、韓国 ソウル郊外(京畿道)といった東北3省以外の地域に居住する朝鮮族の言語意識を分析する。バイタリティー溢れる独自の現地調査を行い、1世紀以上に渡り継承されてきた中国朝鮮語の全体像と変容方向性をとらえる。