このCDについて
エモーショナルな歌声を持つ女性シンガー・鬼束ちひろのマキシ・シングル。彼女の持ち味を最大限に活かした「月光」（テレビ朝日系ドラマ“トリック”主題歌）他2曲を収録。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
近頃、俗にいう“シンガー・ソングライター”という人が少ないように思っていた。己で作詞作曲をやったところで出来映えはプロデューサーまかせ、という最近の風潮とはまた違う位置に彼女はいる。それはいわゆるキャロル・キングやジョニ・ミッチェルがいたシンガー・ソングライターの聖域ともいえる場所。独特の影を持った雰囲気、言葉による内面の開放、そして印象的で美しい旋律を19歳の彼女は当たり前のように携えている。これもある種の天賦の才なのだろうが、反面、壊れてしまいそうな危うさも漂っている。 (石塚隆) --- 2000年09月号

内容（「CDジャーナル」データベースより）
テレビ朝日系ドラマ『トリック2』の主題歌。彼女が最も得意とするミディアム・テンポのバラード。中盤からストリングスやゴスペル風のピアノが劇的に盛り上げていく。カップリングの「Fly to me」にはアメリカの女性シンガー・ソングライターの影響が色濃い。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
このシングルに触れただけでも、2002年3月に発表されるアルバムへの期待が否応なく高まる。ヴォーカルの荒ぶる感情がピアノへと伝達されることでいつの間にかストリングスを伴ったバラードへと発展する表題曲は、歌詞の孤独を恐れる描写があまりにも見事なぶん、単なる高揚では終わらないおどろおどろしい後味を残す。アコースティックの柔らかい響きとエレクトリックの幻想的な響きというギターのケミストリーが穏やかさとこのうえない寂寥感を醸し出すカップリング曲も、怖れおののかざるを得ない力を感じてやまない。 (安部薫) --- 2002年02月号