YusukeTsutsumi
A Grave by the Sea 豆瓣
Yusuke Tsutsumi 类型: 轻音乐
发布日期 2011年12月8日 出版发行: Yusuke Tsutsumi
アンビエントが基調のまたすこしちがったものを作りました。テーマは人身売買についてのコンセプトアルバムです。「リリア 4-ever」というスウェーデン映画に衝撃を受けたのが、このアルバムをつくるきっかけとなりました。
--------------------
その浜辺にぼくは花束を残してきた。
あまりに傲慢すぎるこの帝国の住人たちは自らの絶対性を疑うこともなく、彼らだけが瞬間を永遠なものにすることができると信じていた。しかし、彼らが自ら作り出したあまりに長いその瞬間に彼らは多くを欲した。都会の砂漠が生む、容赦のない渇き。満たされることのない野蛮な帝国の住人たち。
都会の気が狂いそうなほど遠く赤い闇のなかで、彼女はその魂までもを蹂躙される。彼女は全神経が麻痺しすべての感覚器官がその動作を停止するであろう近い将来をその受難に慟哭することもなく、ただひたすら待ち続ける。だけど、気まぐれな世界は彼女にこれまで、彼女の意志を削ぎ落とすために多くのものを与え、そしてすべてを奪ってきた。
まだこの帝国の住人たちは気がつかない。自分たちの手が彼女の血で黒く染まっていることを。彼らはこの薄く脆い硝子のうえにいることを。まだ彼らは信じている。彼らは絶対だと。彼らは永遠だと。
結局、彼女がこの海で死ぬまでには多くの季節が流れた。今日は天気が悪い。この浜にいるのは、ぼくと千羽を越すであろうウミネコたちだけだ。ウミネコたちの群れは静まりかえっている。この沈黙と浜辺に打ち寄せる波の音以外にはその存在が許されないとでもいうように。
その浜辺にぼくは花束を残してきた。
彼女が最後に見たこの世界。それは残酷なほど澄み渡る世界であっただろう。すべての汚れたもの排除しようという偽りの清明の世界。汚れた彼女の存在をこの世界は許さない。世界が必要とするのは汚れた彼女ではなく、その帝国、その世界の自らの清明を映し出す鏡である。
この赤い花は汚れているのだろうか。
ぼくは彼女の死んだこの海の近くに彼女のための小さな墓を作ろうと思う。死者のいない小さな墓を。
credits
released 08 December 2011
All songs written by Yusuke Tsutsumi
Performed by We Can’t Play the Guitar Band and I’m Pregnant Quartet
Synthesizer by Yusuke Tsutsumi
Piano by Yusuke Tsutsumi
Guitar by Yusuke Tsutsumi
Some weird choir by Yusuke Tsutsumi and The Sons of The Bitches Voices
Recorded and mixed at Dimoutworks
Of Her 豆瓣
Yusuke Tsutsumi 类型: 轻音乐
发布日期 2010年7月24日 出版发行: Yusuke Tsutsumi
dimoutworks.bandcamp.com/album/of-her
世の哀れ春ふく風に名を残し、おくれ桜の今日散りし身は"
八百屋お七の最後の言葉である。そう、わたしは今年の4月から7月までの3ヶ月間、西鶴の『好色五人女』、巻四「恋草からげし八百屋物語」を題材に曲作りを進めていた。
この悲劇の物語は実際に17世紀終わりの江戸で起こった話をもとに書かれているが、西鶴のその力強い描写によって、その当時生きた人々の記憶は鮮明に現代まで生き続けている。
わたしが曲作りを始める際、民俗楽器は極限使わない方向に決めた。なぜならば、三味線や琴などを使いこの物語を17世紀のものとして位置づけてしまえば、それは作者に他する冒涜だからである。現代まで生き続ける西鶴のその物語を過去のものとして殺すことはできない。
いつもと少し違うわたしの曲、聴いてください。
credits
released 24 July 2010
all songs written by Yusuke Tsutsumi
performed by We Can’t Play The Guitar Band and I’m Pregnant Orchestra
some weird choir by Yusuke Tsutsumi and The Sons Of The Bitches
recorded and mixed at In The Woods Studio
Cheap but It Glows 豆瓣
Yusuke Tsutsumi
发布日期 2013年3月30日 出版发行: self-released
Songs for someone vulnerable.
(Track 1-4 and 6-9 are originally written for "The House in Fata Morgana")
credits
released 30 March 2013
all songs written by Yusuke Tsutsumi
Gao appears on "Perfect Grey"
Stephane Lapie appears on "Another Sad Song for This Weepy Thing"
album art by Moyataro
special thanks to Keika Hanada